即興演奏や実験的な音楽領域で活動する学内外の演奏家や関係者らの実践を記録して発信するラジオアーカイブプロジェクト
第2回(後編) ゲスト:宮坂遼太郎
宮坂さんが大学や大学院を過ごす中で音楽をすることをどのように考えていたか、活動の幅が広がるなかで即興演奏の活動、生活、キャリアのことなどについて話しています。
少し変わっている即興演奏やジャンルに関係なく実験的な実践に興味がある方々へ。今日ひっそりとしかし至る所で起きているマイナーな活動たちの情報を記録して継承することに関心のある方々へ。ぜひご視聴ください。
3:15 橋の下世界音楽祭(火付ぬ組、SOUL BEAT ASIA)は、2012年9月より愛知県豊田市の豊田大橋下にて開催されてきた音楽祭。音楽レーベルmicroActionとバンドTURTLE ISLANDを中心とした「橋の下世界音楽祭実行委員会」によって運営されており、様々なジャンルの音楽やパフォーマンスが行われる。
9:00 ゲストの後述によると、大学院時代には音楽と助成金以外にも、塾講師、フリースクールのサポーター、商業施設の警備員など様々なバイトで生活費や活動費を得ていたとのこと。
13:55 小杉武久(1938−2018)は、作曲家・演奏家。東京藝術大学楽理科卒。塩見允枝子,刀根康尚,水野修孝らと1960年に「グループ・音楽」を結成、(集団)即興演奏に取り組む。その後、前衛芸術運動集団フルクサスへの参加や、「Collective Music」、「タージ・マハル旅行団」を結成。アメリカへ移住したのち「マース・カニングハム舞踊団」の作曲家/演奏家として,ジョン・ケージ,デイヴィッド・テュードアらと活動。多彩な分野で幅広い足跡を残した。
18:00 なお後述によると、ゲストはコロナ禍中だった2021年のフジロックフェスティバルにSouth Penguinと折坂悠太(重奏)という二つのバンドのパーカッション担当として出場予定だったが、結果的に折坂悠太(重奏)は出演を辞退し、South Penguinでは出場するという状況になった。この事態に関する折り合いの付け方に苦慮したことが大きく影響し、「権威としてのフジロック」をゲストに意識させるようになったという。加えて、いつかまた同様の事態が生じた時のためにも振り返ってまとめておく必要があると考えているが、一方これについて考えるにあたって「あちらを立てればこちらが立たず」ということで書きづらい部分も多く、また弱い立場の個人事業主である人間がなぜこんなに振り回されなければいけないのかという気持ちが生じてしまうことや、当時協働者たちときちんと話し合えてなかった部分も確実にあり、かつ記憶が抜けている点があることなども影響して今のところ非常にまとめづらい、とも述べている。
OP & ED
Lenna(2019)
Concept&Voices&Recorded : Miyu Hosoi
Composer : Chikara Uemizutaru
Mixed : Toshihiko Kasai(studio ATLIO),Misaki Hasuo
Mastered : Moe Kazama(studio ATLIO)
Recording assisted : Akihiro Iizuka(studio ATLIO)
3D Audio Designer : Misaki Hasuo
3D Sound System : Jiro Kubo(acousticfield)
(P)Salvaged Tapes
過去回はこちら
幅谷和眞(未来創造継承センター 特任助教)
1992年生まれ。大阪大学大学院言語文化研究科言語文化専攻修了。桜美林学園学園史編さん室専門調査員を経て、現職。アートプロジェクトを中心に、ジャンルを問わず幅広い芸術実践における情報管理・記録・史料活用の課題に取り組む。
石橋鼓太郎(東京藝術大学 大学院国際芸術創造研究科 専門研究員)
1993年生まれ。東京藝術大学大学院国際芸術創造研究科アートプロデュース専攻博士後期課程修了。博士(学術)。専門はアートマネジメント、音楽人類学。非専門家が参加する実験音楽や即興音楽を主な対象として、異なる背景を持つ人々の関わり合いの中で音楽が立ち上がる過程に関心を持ち、研究・マネジメント・中間支援・演奏などさまざまな立場から実践に携わっている。
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未来創造継承センター(幅谷)